1.既存玄関ドアの取り外し と 既存ドア枠の取り外し |
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まずはじめに、既存の玄関ドアを取り外します 。
40年以上前の引戸ですので、取外し自体は簡単です。
少し上に持ち上げればレールから外れます。
お家の網戸などでこうした外し方をされる方は多いのではないでしょうか?
今回も同様です。
次に既存ドアのドア枠を外します。
通常であれば カバー工法は、既存のドア枠の上に新しい枠を取り付ける手法です。
しかし今回は、
引き戸から引き戸に交換すると言っても、
欄間(ランマ)入りの引戸からランマ無しの引戸へと取り換えになるため、
ドアフレームの形そのものが異なってきます。
そのため、既存のドア枠に重ね貼りする ことができないのです。
ドア枠を止めているのは、
大抵は長めのしっかりとしたビス(ネジ)です。
これらを一本一本丁寧に抜いて、
下地となっている木材を痛めないようにドア枠を外します。
今回、引き戸の下のレールが
コンクリートに部分的に埋め込まれるように取り付けてあったので、
工具を使ってカッティングしながら取り外します。
2.ドア枠の設置(余幅と水平と垂直調整) と 玄関ドア取付 |
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ドア枠が取れたら、
新しいドア枠のフィッティングを行います。
ドア枠は、事前に寸法を測り、
オーダーメイドで 作っておりますので 枠としての形は出来上がっております。
また、当然のことながら、おおよその寸法も合っております。
しかし、
開口部の寸法ギリギリに枠を作成してしまうと、
1 mm 実寸が狂っただけで、
せっかくオーダーメイドで作った枠が納まらなくなってしまう恐れがあります。
そのため、上下左右に 数cmの遊び部分を作って 作成されています。
これを、”クリアランス”と呼んでいます。
フィッティングを行うことで、
このクリアランスがどのくらいにあるのかということを測り、
余白遊び部分にどのくらいの厚みの調整材を設置すれば良いのかを確認 するのです。
木材などで余幅を調整し、全体的な平行を確認したら、
新しい玄関ドア枠の設置に取り掛かります。
ドア枠が設置できたら、
引き戸のレールとドア枠の段差を解消するためのゴムを設置します。
ここまで設置できたら引戸を一度取り付けます。
引き戸を4枚とも取り付け 実際に動かしてみます。
締め切った時に全てのドアがしっかりと閉まるか、
枠との間に隙間がないか、
鍵を閉める際に違和感がないか、
といった部分を何度も開け閉めしながら、入念に確認します。
玄関ドアの各確認に問題がなければ、
最後の仕上げです。
ドア枠と、その基礎部分となった木材との間を、
コーキング処理します。
この処理をすることで、
細い砂ぼこりや小さな空気の流れが起こらない様に、
より密閉することができるのです。
せっかくの綺麗なドアに余分なコーキングが付かない様に、
マスキングテープで保護して、
隙間なく埋め込んで仕上がりです。
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