エコキュートの取り替え工事に伺いました。

ご依頼いただいたエコキュートは16年使用された製品でした。

エラー表示が何度も出る様になり、お湯自体も温くなった様に感じられ、

交換のご依頼をいただきました。

エコキュートの設置現場を見させて頂きますと、

貯湯タンクとヒートポンプが人目に付かない様に囲われている状態でした。

こうしたエコキュートを囲う設置は、

以外に少なくないのではあります。

その用途としては、

エコキュートを雨風から守り寿命を延ばすこと

ですが、意外に困る事もおおくありました。

エコキュートを屋内に設置したり、周囲を囲ったりすると、

極論、施工が出来ません。

周囲を囲うことで得られるメリットはもちろんございます。

・雨風からタンクを守り、製品の劣化や摩耗を少なくすること

・人目を避け家全体をきれいに見せられること

今回のご依頼者様のお宅は、

どちらかと言えば、人目を避ける為の設置でした。

しかし、こうした設置は、

将来的に交換を難しくしてしまう要因をはらんでいます。

その要因とは、

エコキュートの大きさが変動する可能性があるということです。

エコキュートの寿命は、一般に10年と言われています。

イトウ住建にご依頼頂く方々の平均をとってみても13年ほどでしょう。

何度もメンテナンスを重ね長く使用された方だと18年以上使用された方もいらっしゃいます。

こうして長く使用できることは素晴らしいことですし、

丁寧に扱われてこられたと感じいることですが、

別の側面から見てみると、

次の交換には『10年～20年』の時間を経ているのです。

これだけの年月が経てば、

同メーカーでも製品の規格は変わります。

事実、どのメーカーも460Lエコキュートのサイズを

おおよそ『H2,175×W630×L730』ほどで作成していましたが、

今のコロナ製の460Lエコキュートでは、

『H1,850×W700×L795』というサイズに変更しています。

このサイズ感を言語化するなら、

『高さは370Lの製品と同じだが、横と奥行きに大きく、太くなった』

状態です。

このため、屋内に設置されている方での中には

現在のコロナ460Lを運び入れることが出来ないなどの不便も出てくるのです。

今回のお客様も、その囲いが既設エコキュートのサイズギリギリに

作られていた為、設置後に囲いを戻すことが出来なくなりました。

まずはじめに、ブレーカーが落ちている事とお風呂の水が抜けている事を

確認いたします。

それぞれ確認し準備が出来たら、不凍栓を締めて

早速交換施工の開始です。

はじめに行うことは、貯水タンクの抜水です。

エコキュートの交換を前半・後半で分けて考えると、

この抜水が多くの時間を必要とします。

抜水しながら、既存給湯器に繋がる配管や配線を取り外します。

基本的に既設配管や配線は流用します。

撤去時に傷つけない様に十分に注意しながら、

現在の状態として裂傷や断線がないか、注意深く確認します。

施工開始から約1時間ほどで、

全ての配管と配線が取り外し終え、抜水も終わりますので、

既設給湯器の撤去です。

既設給湯器は、成人男性3～4人でなければ持ち上げることも難しいため、

安全をきして、ゆっくりと確実に運び出します。

既設エコキュートの撤去が終われば、

新しいエコキュートの取付準備です。

設置土間に取付ガイドを添えて、設置の方向性を職人同士で意見を出し合いながら

決めていきます。

配管の家への引き込み方などは、各ご家庭で異なるため、

同じように見えて、毎回注意深く考え測量しながら設置方法を決めているのです。

段取りが組めたら、

土間にドリルで穴を開けてアンカーボルトを打ち込みます。

ここまで来たら、新しいエコキュートを搬入。

アンカーボルトにエコキュートの足がうまく合わさる様に搬入するのですが、

細かい位置調整も必要となり、撤去するとき以上に注意が必要です。

新しいエコキュートを搬入し、しっかりとアンカーボルトで土間と固定したら、

全ての配管と配線を取り付けなおします。

この作業と並行して、屋内のリモコン交換です。

大体の取付開始時間は13時頃からになるでしょうか。

お台所とお風呂場の2ヵ所を交換いたしますので、

この時間帯はどなたかご在宅いただくようにお願いいたします。

リモコン交換も終われば、

貯湯タンクに注水し、試運転の開始です。

この試運転の際に、接続した配管を注意深く観察します。

というのは、試運転により配管に水圧がかかり、もしつないだ配管に不備があれば、

そのつなぎ目から水漏れが発生するためです。

ひとことで水漏れといっても『盛大に水が噴き出す』分けではありません。

『じわじわと滲むように水が滴る』のです。

こうした水漏れは、後の故障に繋がりますため、

不備がないかをしっかりと確認いたします。

水漏れがないかを確認出来たら、

各配管の凍結と紫外線への保護を行います。

凍結防止帯を巻きつけ、防寒材と耐光性の布地をしっかりと取り付け終わる事には、

試運転も終了しています。

システム通りお湯が張れている事が確認出来たら、

最後にお客様が使用されている湯量や湯温に変更して、

使用方法をご説明いたしまして、完工です。

エコキュートの周囲を囲うことや屋内に設置することは、

十分にメリットのある方法です。

しかし、そのエコキュートを交換するのは10年、15年と先のこととなります。

これだけの年月が経っていれば

製品の規格やそれを取り巻く状況などは当然変わってまいります。

そうした時に、

規格が変わったから取替が出来なくなってしまうというようなことにならない様、

十分なスペースと入口幅を設けてから

屋内設置をされるようにお願いいたします。

屋内設置で希望の製品が交換できるか不安な方がいらっしゃれば、

お気軽にイトウ住建にご相談くださいませ。